岩座神の絵日記 2006年12月17日
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餅搗き・注連縄作り
今日は今年最後の棚田オーナー行事、餅搗き大会兼藁細工教室だ。
写真は午前9時45分。
公会堂の脇の狭いスペースにブルー・シートを敷いて、さらに段ボールを敷き詰めて、これが藁細工教室の会場になる。段ボールは、少しでも寒さを和らげようという意味。
手摺から五種類の見本が下げられている。講師の高田さんが、「毎年、どんなものを作ろうかと迷う人が多いので、今年は注連縄のサンプルを作ってきた」と言っていた。
午前10時から、餅搗きと藁細工教室が並行して行われる。全員一度に餅搗きをすることが出来ないので、注連縄作りをしながら、順番が来て呼ばれたら餅搗きの方に行く、というシステムだ。
藁細工教室の講師は、老人会の中で藁細工が得意な高田さんと安田さんにやってもらっている。
公会堂の裏手に臼と杵が3セット用意してあって、ここが餅搗きの会場だ。
写真の奥の方に釜と蒸籠(せいろう)が3セットあって、そこで餅米を蒸している。
実はもうひとつ、秘密兵器がある。電動の餅搗き機だ。蒸し上がった餅米を最初から臼と杵で搗くのでなく、半分ぐらいまでは電動の餅搗き機にやらせて、米粒がつぶれて十分に粘りが出てから、仕上げの搗きを臼と杵でやるのだ。
いわゆる小搗きの所から臼と杵だけで餅を搗いていくのは、かなりの体力と技量を要する。のんびりやっていると、米粒がつぶれる前に冷えてしまって、餅の体を為さないまま、どうにもならなくなったりする。子供たちに餅搗きの楽しみを味合わせたいという人も多くいるので、余裕を持って餅搗きが出来るように、機械を併用する方式にしている訳だ。
邪道だと言うなかれ。仕上げだけでも臼と杵で搗くと、機械だけで搗いた餅より格段に旨いのだ。
ただし、俺は全部自分で搗く、と言って、そうした猛者も何組かいて、それはそれで楽しそうだった。
搗きあがった餅は、公会堂の中に持って入って、取り分けて、手のひらで丸めて小餅にする。餅はその場で食さずに、家に持って帰る。
こうして、全部で15組ぐらいだったかな、順次餅搗きをして、注連縄も出来て(出来なかった人もいたかも知れないが)、お昼頃に今年最後のオーナー行事が終了した。
なお、現在、岩座神では餅米を生産していない。餅搗きに使う米は買ってきたものだ。