秋祭準備
朝から総出で五霊神社の秋祭の準備にかかる。
三人の御当人(おとうにん)が、神社の掃除をして、飾付けや供え物の準備をする。残りの者が、曳山車(ひきやま)の飾付けをしたり、参道に提灯や灯篭を立てたり、投光器や豆電球を設置したり、幟(のぼり)旗を立てたり、福引の賞品を買い出しに出かけたりする。
写真は、お宮さんの正面に提灯を吊ろうとしているところ。
朝から雨模様で境内が濡れている。
昼食は公会堂でみんなで弁当を食う。
写真は、公会堂に付属する倉に収められている曳山車(ひきやま)。一応、飾付けが完了した様子だ。
境内と参道の掃除、そして注連縄張りは御当人の仕事になっている。
雨が上がってからにしよう、夜までに準備が済んだら良い、などと言って、休憩を長めに取って、うだうだと話し込んだりしていたのだが、天気予報に反して、なかなか雨が降り止まず、結局、濡れながら外回りの仕事をすることになり、時間も押してきてしまった。
写真は、参道の入口にある大杉に注連縄を張っているところ。
準備が終って家に帰ったら、すでに食事が始っていた。妹が子供たちを連れて帰ってきていたり、かみさんの妹が子を連れて遊びに来てくれていたりして、総勢で十一人いた。賑やかな食事は楽しいもんだな。とびきり仕合わせな気分だ。
宵宮
夜の八時すぎにお宮さんに詣る。
宮総代と御当人と区長は礼服で正装して、拝殿に坐って、宮入りを待つ。
他の氏子たちは、公会堂からお宮さんまで、太鼓と鉦(かね)と笛に合わせて唄いながら、曳山車を曳いて登ってくる。ときどき、煎り子を肴にして、茶碗で冷や酒を飲んだりして、急がずに、時間をかけて、ゆっくりと登ってくる。
九時半ごろに宮入り。
ピンぼけの写真で申し訳ない。
十時頃に、餅撒き。
餅撒きの面白さは、写真やビデオでは伝えられない。カメラなんぞ構えて冷静に見ていないで、アドレナリンをどばーっと分泌して、「こっち、こっち、こっち。こっちに撒いてくれー」と叫いたり、目ん玉をひん剥いて這いつくばって、拝殿の床に転がる餅に飛び付いたりしている方が何十倍も楽しい。
今年は自分が餅を撒く方だったから、もっと面白く、気持ちが良かった。
うひょひょひょひょ、どっちに撒いてやろうかな。ん、そっちか。あ、ほれ。今度はこっちか。あ、ほれほれ。うん、呼んだか? 声が小さいな。もう一度呼んでみな。
お大尽の気分である。バラ撒き行政が無くならない訳だ。