春の宮普請
岩座神では、年に二度、春と秋に、氏神である五霊神社の社殿や境内を整備するための日が設けられていて、「宮普請(みやぶしん)」と呼ばれている。今日が春の宮普請である。
宮普請と言いながら、御当人(おとうにん、宮当番)以外は山に入って枝打ちや間伐をしたりする事もある。と言うか、その方が一般的である。
今日は、午前中はお宮さんの境内の整備。
写真は、伐り落したホソバタブの大枝を片付けているところだ。
五霊神社の境内には、県の天然記念物に指定されたホソバタブの大木が3本あるのだが、いくつかの太い枝や幹の中が空洞になっていて、強い風が吹くと(あるいは何もしなくても)折れて落ちる心配があった。
お宮さんの境内は、棚田オーナー行事でもよく使う場所なので、安全のために、少し前に専門家に依頼して、危険性が大きい大枝を伐り落して貰ったのである。費用は50万円だったそうだ。
この他、車止めのチェーンを設置したりした。
午後、いくつかの班に分れて、木造の橋にクレオソートを塗ったり、欄干のペンキを塗り替えたりする。
我が班は、岩座神の入口に立っている歓迎大看板の塗り替えである。
外枠部分と裏側はクレオソートを塗る。内側部分は、文字以外は、茶色の木工用ペイントである。
看板の文字の部分は水性のアクリル・ペイント。
「棚田と」はミント・グリーンの純色。
「七不思議の里」はレッドとイエローとグリーンを適当に混ぜた色である。数人ですったもんだの議論をしながら色を決めた結果、こうなった。僕はレッドの純色を推奨したのだが、通らなかった。
「岩座神」は、写真では白に見えるが、クリームの純色である。
化粧直しが済んだ歓迎大看板である。
四時前に作業を終了して、一旦、全員帰宅。五時半に再度集合して、村で行う葬儀の取り決めについて協議をする。そして、その後、宮普請恒例の慰労会。