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絵日記 2009-05-17 棚田オーナー田植え祭

2009-05-17 (日)

絵日記 2008-05-18 棚田オーナー田植え祭

2008-05-18 (日)

絵日記 2008-04-13 桜

2008-04-13 (日)

絵日記 2007-10-20 人文地理学会公開セミナー

2007-10-20 (土)

田植え

1998-05-10 (日)

棚田オーナーの看板に名前を記入

1997-05-11 (日)

田植えを指導

1997-05-11 (日)

歌を楽しむ棚田オーナー

1997-05-11 (日)

動画

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棚田を守る! - 今始まる加美町の棚田オーナー制度

棚田を守る! - 今始まる加美...

1997-04-01 (火)

読み物

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1997 年 7 月 1 日 (火)

棚田オーナー制度

1997年5月 岩座神

岩座神は「日本の棚田百選」にも選ばれた棚田の村です。

1997年から岩座神では「棚田オーナー制度」が始まりました。

「棚田」とはどんなものか、「棚田オーナー制度」とはどういうものか、ちょっと見ていって下さい。

※ 以下は、主として1997年に作成し、1998年、1999年、2002年に若干の加筆を行ったものです。

棚田オーナー制度とは

まじめに農業に取り組み、自然とふれあう勇気を持ち、地域になじめる方または家族に、単に米作りを楽しむだけでなく、美しい景観を誇る岩座神地区をみんなで守っていくことに積極的に協力してもらうために始められた。1区画100平方mで10区画を募集した。会費は5万円。

「加美町への想い」「志望動機」「自己アピール」などの作文を含む申し込みアンケートを書類選考し、10組が選ばれた。

  • 特典として
    • 一から十までプロの指導を受けて低農薬栽培の米作りが体験でき、収穫した米は全部持ち帰ることができる。
    • 加美町の宿泊施設が安く利用できる。
    • 加美町の特産品がもらえる(1万円相当)など。
  • オーナーの義務は
    • 田んぼに入って米を作る。
    • 自然とまじめにつきあう。
    • 地域の人たちになじみ、仲良くする。
    • 地区の美しい景観を守るため、美化活動に積極的に参加する。
    • 田植え、ヒエ引き、月2回の草刈り、刈り取り、稲木などは自分でやること(田すき、田ごしらえ、普段の水管理、消毒、施肥、脱穀、乾燥、もみすりなどは農家が行う)など。

『広報かみ』1997年6月号より

そもそも、棚田(たなだ)とは、どんなものか

1994年7月 夏の棚田

こんなもんです。写真を見てもらうと一番よくわかる。山肌を切り開いて作られた「段々畑」のような田んぼです。

岩座神には、大小あわせて465枚の棚田があります。

そして、全国棚田サミットに参加した木原博さんの話によると、「岩座神の棚田みたいに石垣がシャキッとして奇麗なやつは珍しいんじゃ」という事です。石垣の高さは平均 2 m、高いところで 5 m。石の組み方などから見て、鎌倉時代にさかのぼるそうです。

ところが、そういう自慢話だけで済むわけでなくて、、、

棚田の農業はしんどい

さすがに、岩座神の棚田とはいえ、今ではほとんどの農作業に機械を使います。それでも、平地の圃場(ほじょう)整備された大きな田んぼにくらべれば、その作業効率の悪さは明白でしょう。大きな機械が使えませんから。

おまけに、山の中のこと、夜中になると、イノシシもシカもタヌキもキツネも出て来る。出て来て、協力はしてくれない。田んぼや畑に入って、作物を食い荒らしていく。動物たちの苦境も知らないわけではないけれど、やっぱり、だめ、困ります。

なぜ、棚田を守りたいのか

1997年5月 岩座神

棚田の価値として、

  • 自然と共存した風景としての棚田の景観がすばらしい
  • 棚田には治水などの面で環境保全効果がある

というようなことも言われています。だから、守る必要があるんだ、という議論ですね。

農家としては、

  • 先祖から受け継いだ田んぼを自分の代で荒らしたくない

という理屈抜きの気持ちも根強くあります。

何よりも、人が住んで生活していく限りは、周囲の環境を手入れの行き届いた状態にしておきたいというのが、ごく当然の願いなのだろうと思います。かつて田んぼであったところが耕作放棄されて山林に呑み込まれ、美しかった石垣が無残にこわれていく様子を見、ゆっくりと村が廃れて行くのを予感することは、現にその地に住んでいる者にとっては、なんとも言えない嫌な気分ですから。

だれか手伝ってくれないだろうか

という訳で、「棚田オーナー制度」が始まったという次第です。

制度の導入については、1995年、高知県檮原町で開かれた「全国棚田サミット」に参加し、全国で始めてオーナー制度を導入した現地の棚田を見学したことが、きっかけになったようです。

このページの最初に掲げたような規約でオーナーを募集したのが、1997年の2月中旬でした。問い合わせの数だけでも、総数200件にのぼり、最終的に応募してきた人は81組にもなったそうです。

これは面白い

棚田オーナーの看板に名前を記入
田植えを指導

5月11日にオーナー田の田植え祭りが行われました。

村中、ほぼ総動員で田植えの指導や手伝いをしたり、ご飯を作ったりしました。(木原も、100人分ぐらいの焼きそばを作ったんですぜ。)

皮肉な見方をすれば、「手伝ってもらわない方が、手間もかからず効率も良いんじゃないの」ということになりそうです。それは、その通りで、田植え機を使えば一人で2時間ぐらいで済むところを、総勢100人ぐらいが半日かけてやってるんだから、純粋な作業効率だけを見れば、何をやってるのかという話になります。

歌を楽しむ棚田オーナー

ところが、面白かったんですよ、これが。

田んぼに入って泥だらけになって田植えをしたオーナー達も面白かったようだけれど、それ以上に、祭りの準備や世話をした岩座神の住人は、誰に聞いても、「面白かった」と言っています。

岩座神とその自然環境に価値を認めてくれる人が居ること、そして、棚田で農作業をしたいという人が居ること、これは思いがけない嬉しい発見でした。そして、そういう人たちと交流することは、何にもまして、岩座神を活気付けてくれるものでした。

二年目、三年目

1998年5月

二年目の1998年、オーナーの数が20組に増えた。

去年は、最初の年でもあり、まぁ、とにかくやってみよう、という感じだった。採算が合うかどうかよりも、人が来てくれること自体が大切だと、村のみんなが考えていた。いわば、お祭りだ。楽しければ良かった。

今年も、基本的には同じ事なのだけれど、いくらか冷静になって、お互いの利害関係をしっかりと調整しなければならないと考えるようになった。あ、僕が考えているわけではない。のーてんきな僕は、田植え祭りで焼きそばを焼いて、楽しかったと思っているだけ。村の役員さんたちは、この制度を長続きするものにするために、都会のオーナー(借り手)、村の貸し主、村全体の誰もが納得できるような仕組み・方法を作り上げなければならないと考えているらしい。

「来年は30組だ」という積極的な意見もあるが、おおかたは、「20組ぐらいが限度かな」という意見のようだ。

1999年7月

三年目の1999年、オーナーの数は20組のまま。

何組か、オーナーの入れ替わりがあった。最初の年からオーナーを続けている人たちも多い。田植えをするお父さんの背中に負われていた赤ん坊が、今では田圃の中で泥遊びをしたりしている。

去年までは棚田オーナー制度のために町から補助金が出ていたが、今年からはもう出ないのだそうだ。岩座神の棚田オーナー制度は順調に軌道に乗りそうな感じだ。

書籍

日本の棚田 - 保全への取組み

  • 著者:中島 峰広
  • 出版社:古今書院
  • 1999年2月5日発行 240ページ A5判 \3,200

目次

  • 棚田の起源とその用語
  • 棚田についての先行研究
  • 棚田の分布と地形との関係
  • 棚田の形態と特質
  • 棚田の灌漑施設と水利慣行
  • 棚田の機能
  • 棚田の耕作放棄
  • 棚田の保全
  • 棚田保全への取組み
  • 保全方法の比較と検討
  • 棚田オーナー制の展開
  • 棚田オーナー制についての比較検討とその評価

オーナーの一人である箕面市の田中さんから、「こんな本がありますよ」と教えていただきました。

まだ木原は読んでいないのですが、棚田についてまじめに勉強するつもりなら、ちょうど良い出発点になるのでないかと思います。

棚田オーナー制については、高知県檮原町をはじめとする先進地の事例が中心になっていて、岩座神も名前だけは出てくるそうです。

2000年 - 2002年

2000年 - 2002年

岩座神の棚田オーナー制度は、今のところ、順調に運営されている。

棚田オーナー制度をきっかけとして、岩座神の村の様子は、ここ2-3年の間に、非常に大きく変化した。

岩座神は、農村地区としては珍しく「景観形成地区」としての指定を受けた。

また、補助金を得て、生活道および農道や用水路を整備することが出来た。今年度には、田の畦の整備も予定されている。

さらに、今年の春には、滞在型市民農園施設「クラインガルテン岩座神」というものがオープンした。

そして、岩座神は、いつの間にか、棚田の先進地域としてけっこう有名になり、いろんな所から視察者が訪れるようになった。

棚田オーナー・アンケート

西脇農業改良普及センターが、1997年、1998年、1999年に棚田オーナーだった人たちに対して、アンケート調査をして、その結果を 2001年1月に発表している。

非常に面白いので、是非、読んでいただきたい。

2001-04-01 岩座神棚田オーナー・アンケート結果

読む

2001 年 4 月 1 日 (日)

岩座神棚田オーナー・アンケート結果

以下は、西脇農業改良普及センターが2001年1月に発表した「岩座神棚田オーナーアンケート結果」です。ただし、氏名や住所などのプライバシーに関わる項目は詳細を伏せます。

アンケートの対象者

平成9~11年度のオーナーで、平成12年現在オーナーで無い方、17名。

回答者数:10名。

No. 氏名 H9 H10 H11 H12 住所 性別 年齢 人数 形態 回答
1 NK ○ - - - 大阪市 男 32 5 家族 ○
2 NI ○ ○ - - 大阪市 男 44 3 家族 -
3 MY ○ ○ - - 神戸市 男 43 5 家族 ○
4 MK ○ ○ - - 川西市 男 39 4 家族 -
5 SN ○ ○ - - 三田市 女 58 10 家族 ○
6 YK ○ ○ - - 明石市 男 38 5 家族 ○
7 YA - ○ - - 大阪市 女 49 2 夫婦 -
8 FM - ○ - - 神戸市 男 40 5 家族 ○
9 KY - ○ - - 西宮市 女 54 3 家族 ○
10 IY - ○ - - 姫路市 女 34 5 家族 ○
11 TM - ○ ○ - 三木市 女 39 5 家族 ○
12 AH - ○ ○ - 明石市 男 38 4 家族 -
13 TO - - ○ - 箕面市 男 52 4 家族 ○
14 MH - - ○ - 西宮市 男 43 4 家族 -
15 TT - - ○ - 明石市 女 52 6 家族 ○
16 TK - - ○ - 明石市 男 48 2 家族 -
17 NM - - ○ - 加古川市 男 50 6 家族 -

問 5 動機

質問

棚田オーナー制に申し込まれた動機をお聞かせください。

回答

回答数 10

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    • 田舎、いわゆる田園風景への憧れがあり、それを共有できる「オーナー」という表現に惹かれました。また、自分のみならず妻や子供を含めて家族で体験できる機会を持てることが素晴らしいと思いました。
  2. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    1. 岩座神が好き。
    2. 加美町が好き。
    3. 米を作る文化と環境を守らなければいけないという思い。
    4. 米を作る体験をしたかった。
    • 平成11年度は、電車で通える明石市の田を借りました。12年度は三木市の瑞穂地区にコープこうべが開いたエコファームに野菜畑を借りています。
  3. 三田市 SN さん 女 61歳 H9-H10年度オーナー
    • 自然環境豊かな御地で、楽しい時間を過ごしたかったので応募いたしました。
  4. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • 子供たちにお米ができるまでの過程を知って欲しかったため。
    • 西区にもすぐ近くに田んぼがあります。冬場に田んぼのところで凧揚げをしたとき、凧が田んぼに落下した。しかし、子供は凧を取りに田んぼに入らなかった。理由を聞くと「牛のフンがまいてあるから」。そのとき田んぼには、牛のフンの固まりは無く、完全に鋤き込んであったにもかかわらず。
    • これではいけないと思い、水田の役割、お米のできるまでを子供たちに身をもって知って欲しく思い、申し込みました。
  5. 明石市 YK さん 男 41歳 H9-H10年度オーナー
    • 子供たちに自然の恵みを体験させてあげたかったので。
    • お米の出来方、何気なく食べていたお米の有難さなど、作っている人の苦労がわかればいいかなと思って。
  6. 姫路市 IY さん 女 36歳 H10年度オーナー
    • 実家(大分県)で幼い頃から米作りをする農家で育ってきました。そして、季節の移り変りを稲作の作業を通じて感じていました。大学進学時に家を離れて以来、触れることのなくなった稲作に子供とともに取り組めるオーナー制に強く惹かれ応募しました。
  7. 大阪市 NK さん 男 35歳 H9年度オーナー
    • 子供がいて土に触れさせ、伸び伸び育てるという教育方針の保育所に通わせていた当時、田んぼを自分の手で育てられる企画を新聞を通じて知り、応募しました。
    • また、応募と同時に現地に見学に行き、落ち着いた村の雰囲気や風土、そして、とてもやる気のあるような活発さみたいなものに惹かれ、オーナーに申し込みました。
  8. 三木市 TM さん 女 43歳 H10年度オーナー
    • 田んぼが好きなので、田植えや稲刈りをしてみたかった。岩座神地区が美しいので。
  9. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • 子供のとき私が経験したことを、多感なときの息子達に体験させてやりたかった。
  10. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • 手植えの田植え、手刈りの稲刈りが経験できるということで、昭和20~30年代の農業を体験し、土と共に汗を流したいと思った。

問 6 総評

質問

実際に棚田オーナーになられてどうでしたか。該当する番号に○をおつけ下さい。

回答

No. 選択肢 人数  
1 期待していた以上だった。 3 ■■■
2 期待どおりだった。 2 ■■
3 期待していたのとは少し違っていた。 5 ■■■■■
4 期待していたのとは大きく違っていた。 - -

問 7 期待どおりだった点

質問

問 6で 1 または 2 とお答えになった方にお聞きします。具体的にどういった点が期待以上、期待どおりでしたか。

回答

回答数 4

  1. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    • 人々との交流が良かった。加美町の他の施設や自然(山やりんご園、ロッジ)を利用して益々人の暮らす理想郷を見ることが出来ました。
  2. 大阪市 NK さん 男 35歳 H9年度オーナー
    • 自分の手で出来る点。地元の方がとても協力的であって、好意的であった点。
  3. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • 子供たちが楽しそうに服の汚れも気にせず、腰が痛い痛いと言いつつも一生懸命にしているのを見て、うれしく思い、参加させて良かったと思いました。
  4. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • 自ら田植えをし、稲刈りをし、その米を食べることの素晴らしさ。

問 8 期待と違った点

質問

問 6 で 3 または 4 とお答えになった方にお聞きします。具体的にどういった点が期待とは違っていましたか。

回答

回答数 5

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    • オーナーは「お客様」的に扱われていた。地元の方に接待されているようで申し訳ないと感じた。反面、もう少し同じレベルで農作業や準備を分担させて頂いた方が、参加意識が高まるようにも思った。
  2. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • 棚田に関するイベントについて、集落の人々がオーナーを迎えるシステムに疑問が残った。
    • 5万円を支払って契約しているが、各イベントの準備はほとんど集落の人達だけで行なっている姿を見るとオーナーでお手伝い出来る部分、両者が一緒に取り組むシステムの方がより交流につながるのではと思う点、少し期待していたのとは違っていた。
  3. 明石市 YK さん 男 41歳 H9-H10年度オーナー
    • 面積がもう少し広いかなと思っていました。
  4. 姫路市 IY さん 女 36歳 H10年度オーナー
    • 草刈り作業や稲刈りの日時が決まっていたため、子供の学校行事との重複で参加できずに、植えていただいたお米をいただいただけと言う印象でした。
    • 作業に関してご指導をいただく立場ですから、こちらの都合で「この日に行かせて下さい」というのは難しい状況だったと思いますが、たとえ収穫がぐんと減ったとしても、自分達の手でやりたかったなと残念でした。 ある期間の中で自由に行けて作業し、もう少し自分たちの田という意識が持てたら良かったのにと思います。
  5. 三木市 TM さん 女 43歳 H10年度オーナー
    • 岩座神の人達があんまり田舎の人という感じではないこと。(すみません。私のイメージは30年くらい古いのかもしれません)

問 9 交流イベント

質問

各交流イベントに参加されたご感想について、該当する個所に○をおつけください。

回答

4月 オーナー対面式

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 2 ■■
2 良かった。 4 ■■■■
3 普通だった。 1 ■■■■
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -
6 参加しなかった。 - -

5月 田植え祭り

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 5 ■■■■■
2 良かった。 5 ■■■■■
3 普通だった。 - -
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -
6 参加しなかった。 - -

6月 草刈りと肥料撒き

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 - -
2 良かった。 6 ■■■■■■
3 普通だった。 3 ■■■
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -
6 参加しなかった。 1 ■

7月 案山子づくり、あまごつかみ、他

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 6 ■■■■■■
2 良かった。 3 ■■■
3 普通だった。 1 ■
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 1 ■
6 参加しなかった。 0 -
  • 一名の方が、案山子づくりは大変良かったが、あまごつかみは良くなかったと回答。

9月 稲刈り、棚田コンサート

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 3 ■■■
2 良かった。 5 ■■■■■
3 普通だった。 - -
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -
6 参加しなかった。 2 ■

10月 収穫祭

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 4 ■■■■
2 良かった。 5 ■■■■■
3 普通だった。 - -
4 あまり良くなかった。 1 ■
5 良くなかった。 - -
6 参加しなかった。 - -

12月 藁細工教室

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 2 ■■
2 良かった。 3 ■■■
3 普通だった。 - -
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -
6 参加しなかった。 5 ■■■■■

1月 蕎麦打ち大会

No. 選択肢 人数  
1 大変良かった。 1 ■
2 良かった。 1 ■■
3 普通だった。 2 ■■
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -
6 参加しなかった。 6 ■■■■■■

問 10 イベントに対する要望

質問

交流イベントの回数や内容について、こうして欲しかったなどのご意見をお聞かせください。

回答

回答数 7

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    • 問 8 でも申上げたとおり、もう少し「お客様」的に扱わず、同じ様な村民レベルで労力や費用を負担するようにしてもらった方が、お互いに気持ちが楽ではないかと思った。
  2. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • 一つは問 8 で述べています。
    • 集落の運動会または町の運動会等へのオーナーの参加などがあればと思う。町の運動会があれば岩座神チームとして参加するものです。
  3. 姫路市 IY さん 女 36歳 H10年度オーナー
    • 村の方々の準備(炊き出し)に大変恐縮してしまいました。おいしくて有り難かった半面、「お客さん」で申し訳ない気もしました。各自弁当持参でもよかったのではと感じました。
  4. 大阪市 NK さん 男 35歳 H9年度オーナー
    • 地元の方と個人的に交流できる場があれば良かった。
  5. 三木市 TM さん 女 43歳 H10年度オーナー
    • 女性の方たちとの交流があまりなくて残念でした。
  6. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • イベントの回数はこれぐらいで良いかと思います。
    • 7月 : かかしづくりは初めてで難しかったけど楽しみました。あまごつかみは一部のグループのみで終わり、楽しみにしていたのに参加できずガッカリしました。
    • 10月 : 慣れている方と思いますが、同じ方がずーっと世話をやき、せっかくの経験があまりできず残念。
    • 世話役の方、また村の奥様方には大変なご苦労をおかけし、ありがとうございました。
  7. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • 毎月1回がちょうど良かった。

問 11 料金

質問

オーナーを経験されての料金 5 万円について、該当する番号に○をおつけ下さい。

回答

No. 選択肢 人数  
1 安すぎると思った。 - -
2 少し安いと思った。 1 ■
3 妥当だと思った。 6 ■■■■■■
4 少し高いと思った。 3 ■■■
5 高すぎると思った。 - -

問 12 特産物

質問

特産物進呈(1万円相当)について、該当する番号に○をおつけ下さい。

回答

No. 選択肢 人数  
1 とても良かった。 5 ■■■■■
2 良かった。 4 ■■■■
3 普通だった。 1 ■
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -

問 13 特産物の内容について

質問

特産物の内容について、こういうものが良かったなどのご意見をお聞かせください。

回答

回答数 7

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    • 特産品は有り難かったが、地元で穫れた「普通の野菜」などでもいいと思った。
  2. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    • 卵 : コープで売っているのでずっと買っています。本物の味をずっと守ってください。
    • 地鶏めしの具 : 店で見かけません。ゆうぱっくで売ってください。
  3. 三田市 SN さん 女 61歳 H9-H10年度オーナー
    • すべて。
  4. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • 松か井の水を加えてはどうでしょう。
  5. 姫路市 IY さん 女 36歳 H10年度オーナー
    • 手作りのお餅に皆さんのお気持ちが込められているようで、大変おいしくいただきました。
  6. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • 葉わさびは珍しくて良かった。もう少し販売しても良いと思う。りんごもたくさんいただいて驚きました。
  7. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • わさび、地卵などが良かった。

問 14 集落の対応

質問

集落の対応について、該当する番号に○をおつけ下さい。

回答

No. 選択肢 人数  
1 とても良かった。 5 ■■■■■
2 良かった。 4 ■■■■
3 普通だった。 1 ■
4 あまり良くなかった。 - -
5 良くなかった。 - -

問 15 集落への要望

質問

集落の対応について、こうして欲しかったなどのご意見をお聞かせください。

回答

回答数 6

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    • とても大事にしていただき、有り難く思いました。もっと村民と同様に労働など負担させてもらっても良かったと思いますが、それにしても有り難く思っています。
  2. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    • 若い人との出会いがあれば、息子や娘は喜んだと思います。
  3. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • 集落の対応というより、オーナー制度についての意見として問 8 で述べました。
    • 集落の皆様にはオーナー対応等大変ご苦労様と思っています。
  4. 姫路市 IY さん 女 36歳 H10年度オーナー
    • お世話下さる方々の間でも、色々な考えの方がおられるのは当然のことと思いますが、その意見の違いが対応の違いに表れて戸惑うこともありました。
    • 問 8 に関連して、稲刈りを別の日にして欲しいという要望は一度聞き入れていただいたのですが、当日の判断で稲刈りがすべて済んだあとに事後承諾という形の報告で、とてもとても残念な気持ちでした。
  5. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • 今のままで良いと思いますが、応対されるのは男性のみで、奥様方とも打ち解けたらと思いました。
  6. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • 特にないが、強いて言えばもう少し各オーナーに入り込んでくるようなコミュニケーションの取り方でも良い。

問 16 家族や友人の感想

質問

オーナー制にご一緒に参加されたご家族やご友人の方々のご感想があればお聞かせください。

回答

回答数 7

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    • 田舎の景色や自然に接することができ、楽しい思い出として感謝しています。また、田植えや稲刈りをしたい。棚田のある農家で暮らしたい。農家に住んだり、泊りたい。おいしいあのお米が食べたい。
  2. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    • 穏やかな人々、健康な大人たちと付き合えて、不信感いっぱいだった息子の心が健康になりました。本人にとってどこよりも故郷になったと思います。
  3. 三田市 SN さん 女 61歳 H9-H10年度オーナー
    • 孫たちは、学校で体験を発表したそうです。
  4. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • 妻は加美町までの距離が少し遠いと感じていました。日曜日8時30分には家を出発しないと10時には着かないため、子供たちを起して用意して行くには慌ただしかった。
    • 子供達は集落の人々が公民館に来るとき、バイクのエンジンを切って(坂の上の人)集まってくること、正月のしめ飾りを作るおじさんの笑顔と技が大変印象深かったと言っています。
  5. 大阪市 NK さん 男 35歳 H9年度オーナー
    • オーナー側の意志(意見)と集落側(加美町)との意志(意見)の交換の場がなかった。一方的行事設定があり、交流というより行事という雰囲気があった。もう少し交流し対話をすれば、また違った広がりが出来るような気がした。
  6. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • 子供たちが多かったので、初めての経験ばかりで皆とても喜んでいました。
  7. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • 皆良かったと言っている。

問 17 オーナーをやめた理由

質問

オーナー制を経験されて、翌年度に再契約されなかった理由をお聞かせください。

回答

回答数 10

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    1. 子供が大きくなり、家族で参加する機会が少なくなった。
    2. 迷っているうちに申し込み期間が過ぎた。
  2. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    • 遠くて時間が取りにくくなった。息子が就職して運転してくれるときが少なくなったため。
  3. 三田市 SN さん 女 61歳 H9-H10年度オーナー
    • 私が車の運転が出来ませんので、ドライバーの確保が出来なかったためです。
  4. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • 子供の一人が少年野球に入り、日曜日に練習があるため、再契約を諦めました。
  5. 明石市 YK さん 男 41歳 H9-H10年度オーナー
    • 主人の仕事の関係で休みが合わなかったことと子供が大きくなったので。
    • 距離的にも遠いかなと思って。
  6. 姫路市 IY さん 女 36歳 H10年度オーナー
    • 私がオーナー制に申込みをした熱い稲作への思いが、十分に満たされたという実感がなかったからでしょうか。また、幼い子供を連れての往復(時には宿泊もしましたが)が、ちょっとしんどかったです。
  7. 大阪市 NK さん 男 35歳 H9年度オーナー
    • 時間的に無理があった。
    • 行事に参加する日時が合わなかった。
    • 翌年度の契約について案内がはっきり分らなかった。
  8. 三木市 TM さん 女 43歳 H10年度オーナー
    • 子供が大きくなって、全員参加が難しくなった。(色々用事が出来てきて)
  9. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • 中学生(当時2年)が多いので、父兄の希望で受験勉強があるので。またいつかきっと参加したいそうです。
  10. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • 4月に転勤の可能性があったので。(実際にはなかった)

問 18 他のオーナー制

質問

現在、他の棚田オーナー制に参加されていますか。また、参加したいと思われますか。該当する番号に○をおつけ下さい。

回答

No. 選択肢 人数  
1 現在、参加している。 - -
2 現在は参加していないが、他のオーナー制も経験したことがある。 3 ■■■
3 現在は参加していないが、他のオーナー制を経験したいと思う。 1 ■
4 機会があれば、また岩座神のオーナー制に参加したいと思う。 6 ■■■■■■
5 参加したいとは思わない。 1 ■
  • 2 の「他のオーナー制」の内訳は、大屋町オーナー、能勢長谷棚田オーナー、神戸学生センター・グリーン・グループ。

問 19 他のオーナー制を選んだ理由

質問

問 18 で 1 または 2 または 3 とお答えになった方にお聞きします。岩座神と比較して、他のオーナー制を選ばれた理由を教えてください。

回答

回答数 3

  1. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    • 一人でも参加できる。JR で行ける。(西明石の個人とグループ3人程の私的契約を経験)
  2. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • どちらのオーナー制に参加しても、その地方の独自のあり方がありとても楽しい。岩座神はこじんまりとして、まるで故郷に帰ったような気持ちになれて嬉しかった。
    • 時間的にきついところがあるので、前日より泊れる場があればと。(大屋町オーナー制度を経験)
  3. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • 岩座神(平成9年度)に落選したので、次年度は長谷の棚田に応募した。(能勢市長谷の棚田オーナー制度を経験)

問 20 棚田、農村、農業について

質問

棚田、農村、農業などについて、あなたの思いをご自由にお書きください。

回答

回答数 10

  1. 神戸市 MY さん 男 46歳 H9-H10年度オーナー
    • オーナーについてはお客様でなく、村民と同じレベルでお付き合いしたいと思いました。今は更に田舎への憧れは強まっています。
    • いわゆる「週末田舎人」になりたいと相変わらず思っています。農家に泊ったり、暮らしてみたい。そういう意味では棚田オーナーに留まらず、家屋や田畑の賃貸借も含めた田舎の棚田地域のトータルなオーナー、あるいは棚田ファンクラブのような制度を望みます。
    • ご無沙汰しておりました。また機会がありましたら、何らかの企画に参加させていただきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
  2. 西宮市 KY さん 女 57歳 H10年度オーナー
    • 日本の文化として、地球の環境として残さなければならない大切なもの。
    • 年間通しの参加だけでなく、時々の参加やイベント参加、同窓会など「少しだけ町民」の場があると、棚田や田、畑、山林を多くの力で守ることが出来ると思います。
  3. 三田市 SN さん 女 61歳 H9-H10年度オーナー
    • また、良い仲間を見つけて参加できる日を楽しみにしています。
  4. 神戸市 FM さん 男 42歳 H10年度オーナー
    • そばの収穫時、集落の何ヶ所かそばの植えてある田を回った。その時、そばに混じって見たこともない植物が田の中に生えていました。集落の人も何か知らないと言っていました。
    • 私が思うには、日本にない海外の植物が肥料や飼料の中に種として混入していたものが、発芽したのではと思っています。
    • 新聞でも知っていますが、岩座神地区が景観形成地区に指定されました。今回のアンケートにも景観ガイドラインのパンフレットが入っていますが、上記のように外来種が営農を通じて入っているのであれば、警官を保全する観点から対策が必要と思います。
  5. 明石市 YK さん 男 41歳 H9-H10年度オーナー
    • 岩座神はとても自然がいっぱいあって、緑が多く、空気も済んでいて、すごくいい所だと思いました。2年間でしたけど、すごくいい体験が親子ともども出来たと思っています。
    • 先日、サンテレビで岩座神が映されているのを見ました。田植えをされているオーナーの皆さんも楽しそうでしたね。私たちもあんなんだったのかなと思い出しました。
    • これからも頑張って下さい。どうもありがとうございました。
  6. 姫路市 IY さん 女 36歳 H10年度オーナー
    • 問 5 でも触れましたが、稲作=故郷です。また畑もありましたので、土を耕す感触、収穫の喜び等は本当の心の贅沢だと思います。今、世の中がどんどん便利になって土から離れた生活がほとんどですが、できれば子供達と共に土のある生活に戻りたいと思っています。
    • 私の故郷でも休耕田畑が増え、後継者の減少が深刻な問題のようです。岩座神地区の棚田が保たれるためには、相当の努力が必要だと思います。
    • 私たち家族は再び参加させていただく機会はないかもしれませんが、今後もオーナー制が発展しますようにと祈っています。大変お世話になりました。
  7. 大阪市 NK さん 男 35歳 H9年度オーナー
    • 農村と聞くと高齢化社会とは切っても切れないと思います。イベントでは村の老人方と行政の方のみが参加されていて、若い人の参加が見られなかったことに、とてもこれから先は大変だなと感じさせました。
    • 町でもイベントで若い人は集りますが、自分で企画して実行してみようという人は皆目駄目で、中抜けという状態があります。これからのイベントでは、若い人を中心に何かテーマを決めてやらせると、また何か新しいことが出来るかもしれません。
  8. 三木市 TM さん 女 43歳 H10年度オーナー
    • 遠くから見ていると、とても良さそうだけど自分がそこへ入ってみると大変しんどいということはよくあると思いますが、オーナー制というのはおいしいところだけ取れていいかもしれません。
    • 棚田を守っておられる方々のご苦労は少しばかりやったからといって分るものでもありませんが、どうかこれからもあの美しい風景と美味しいお米を後々まで、お子さんへ、お孫さんへ残しつづけて欲しいものです。
    • 農業でも何でもですが、何かを作るというのは人生で最高の喜びだと思います。
  9. 明石市 TT さん 女 53歳 H11年度オーナー
    • 私たちには月に一度、少しの時間だけ手伝う程度でしたが、これを職業としている方は大変な労力がいるのが分りました。腰が痛くなりました。(申し訳ない気持ちです)
    • 私も少しばかり野菜を作っていますが、毎々草取りをしても翌日にはもう生えてる。でも岩座神の方の畑には草が生えていないのにビックリ。教えてください、どうすれば生えなく出来るのか、苦労しています。
  10. 箕面市 TO さん 男 53歳 H11年度オーナー
    • これからは(現代文明は行き過ぎのため)農業が人間の生き方として大切(重要)になってくると思う。中でも棚田は不便な反面、自然の度合いは高く、人間の原点を感じさせてくれる点でよい。農業もあまり機械化し過ぎない方がよい。

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2007 年 10 月 20 日 (土)

岩座神の絵日記 2007年10月20日

人文地理学会公開セミナー

神戸市勤労会館で、人文地理学会の公開セミナーがあった。

「文化的景観の意義と保全」というテーマのもと、下記のプログラムで講演と報告が行われた。

  • 基調講演:日本における文化的景観の意義
    • 金田章裕(人文地理学会会長 京都大学)
  • 報告1:地域を繋ぐため池景観
    • 合田博子(兵庫県立大学)
  • 報告2:稲美町におけるため池群の保全活動
    • 岸本一幸(稲美町教育委員会文化課)
  • 報告3:棚田景観の保全・活用と文化的景観
    • 五十嵐勉(佐賀大学)
  • 報告4:岩座神における棚田保全活動と棚田オーナー制度
    • 木原伸夫(岩座神棚田保全推進協議会)
  • 全体討論
    • 司会 秋山道雄(滋賀県立大学)

報告4が僕である。

場違いな所に紛れ込んでしまった。断れば良かった、と、ちょっと思った。

しかし、縁が広がりそうなことは、何でもかんでも、辞退せずに引き受けて、とにかくやってみるというのが、岩座神の流儀なのである。棚田オーナー制度を始めて以来、この11年間、そうやって来た。

最近は、セミナーや会議に報告者として招かれることも多くなった。先日(10月15日)も、福井県で行われた「美(うま)し近畿」景観セミナーに、棚田保全推進協議会から二人が事例報告者として参加している。いつの間にか、岩座神は「棚田」の先進地、成功事例として扱われるようになってしまったのである。

そんな訳で、まあ、何とかなるわい、と思って引き受けた。

絵日記 2007-10-20 人文地理学会公開セミナー

写真は、五十嵐先生の報告、「棚田景観の保全・活用と文化的景観」。

五十嵐先生は佐賀県唐津市相知町の蕨野(わらびの)の棚田に深く関わっておられる方で、非常に興味深い話を聞くことが出来た。

棚田の現場を良く知り、具体的なノウハウも豊富に持っておられるので、是非一度、岩座神にお迎えするか、こちらから佐賀に出向いて、ゆっくりとお話を伺いたいと思った。

絵日記 2007-10-20 人文地理学会公開セミナー

津川先生。僕が報告をするというので、セミナーに来てくださった。

全体討論の時に、岩座神の棚田について、先生の研究の一端を紹介して、応援してくださった。

文化的景観

「文化的景観」というものについては、金田(きんだ)先生が、基調講演で、分りやすく見通しの良い基本的な枠組みを提示してくださった。

最初、僕は、こういう「文化的景観」という概念には、そこに生活する者の視点が欠けているのでないかと思っていた。つまり、「日本の原風景」を見て感傷にひたりたい都会の知識人や、綺麗な風景や「素朴な人々」を写真に収めたいアマチュア・カメラマンのような、田舎の生活環境を外から眺めて楽しみたい人たちの発想だと思っていた。

そういう面がまったく無いとは、今も、思っていない。

しかし、五十嵐先生もそうだが、金田先生も、「文化的景観」の現場の生活を非常に良く理解しておられる。住民と行政、あるいは住民同士の間に入って、意見のとりまとめをしたり、利害調整を行ったり、さらには村興しのコンサルタントまでしたりして、学者とは思えない泥臭い仕事を沢山こなしておられる。その姿勢は非常に現実的であり、住民の生活を無視しては文化的景観の保全が有り得ないという事を明言しておられる。

文化的景観については、文化庁のページや Wikipedia にも記述があるが、残念ながら、あまり明快だとは思えない。次の文書(PDF)の冒頭で金田先生が述べておられる部分が、少し長いが理解しやすいと思う。一読することをお奨めする。 『文化的景観の意義と活用方策について』

景観保全は生活闘争だ!

僕の報告は、棚田オーナー制度の活動を中心に、岩座神の一年間を写真で紹介するものにした。謂わば、この「絵日記」の縮刷版だ。

最初は、棚田オーナー制度を開始してからの11年間を年表形式にまとめて発表しようか、とも思った。そのために、区長さんの日誌(『岩座神行事日誌』)を借りてきて、過去にさかのぼって、何があったかを調べかけもした。しかし、その試みは簡単に挫折した。11年間の区長日誌の分量ときたら、半端じゃないのである。棚田とか村作りとかに限っても、取り上げるべき事柄が多すぎる。これを整理して纏めるのは短時日では無理だと諦めた。

かと言って、文化的景観の保全と棚田オーナー制度との関係について、何か理論的に講釈できるかと言うと、そんな事はとうてい出来る訳がない。だいたい、主催者も、そんな事を期待してはいないだろう。

結局、岩座神の住民の「棚田」や「景観」に関わる活動をなるべく具体的に紹介するのが一番良いと思い、この「絵日記」の2006年分から抜粋して、岩座神の一年間をパワーポイントの原稿に纏めることにした。(締切りに迫られたという事情もある。)

表題を「景観保全は生活闘争だ!」と付けた。

棚田オーナー制度の活動は、棚田を守るための活動ではあるが、棚田という資産によって岩座神の生活を守るための活動でもある。楽しいけれども、生活闘争としての面を大いに持ったものなのだ。

報告の配付資料 - 『景観保全は生活闘争だ!』

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イベント

  • 日時
P. 1 / 1

2016 年 9 月 25 日 (日)   10 時 00 分 から

棚田オーナー稲刈り / 20周年記念棚田コンサート 

棚田オーナー制度20周年を記念して、久しぶりに棚田コンサートを開催します


交流事業 (集落外からの参加または関与があるイベント)

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2020 年 2 月 12 日 (水)  

棚田オーナー制度を休止します 


交流事業 (集落外からの参加または関与があるイベント)

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